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環境デューデリジェンスについて

環境デューデリジェンスとは、買収先の対象用地に対し、環境的なリスクの有無を確認するための調査です。ここでは環境デューデリジェンスについての必要性や実施される調査の項目について解説しています。M&A実施前の参考にしてください。

環境デューデリジェンスの必要性

環境デューデリジェンスは、M&Aや不動産取引における意思決定・価格形成に必要な調査です。対象の用地が環境面でどのようなリスクを抱えているか(またはリスクの問題がないか)を把握するためのものです。環境デューデリジェンスがなぜ必要なのか、順を追ってみていきましょう。

売買時の情報格差を小さくする

環境デューデリジェンスは、土地にリスクがあることを知らずに購入した買い手が多大な負債を被らないように、事前調査によって売り手と買い手双方の情報格差を小さくし、適性に対象用地を評価するものです。企業買収(M&A)では、情報格差の是正にデューデリジェンスが重要視されています。

土壌汚染対策法の施行による

2003年に土壌汚染対策法が施行されたことで、土地の売買における汚染リスクの評価が重視されるようになりました。長期的な経営や投資にあたり、環境要因を正しく把握するデューデリジェンスが重視されるようになったのです。

予想外のリスクの予防・回避

売買契約を締結したあとで予想外の汚染や問題が発見されてしまうと、買い手側が深刻な損害やトラブルを負う可能性があります。環境デューデリジェンスでは、それらのリスクを事前に予防し、不要な対象用地の購入を回避したり、計画の再検討に繋げたりする効果が期待できます。

適切な事業計画と変更が行える

環境デューデリジェンスによって、問題のある用地を譲渡対象から外したり、譲渡や売買にあたってコストや対策を再検討したりすることが可能になります。

売り手企業を正しく評価できる

環境デューデリジェンスでは、対象用地の状況を総合的に評価し、価格や意思決定を行います。売り手企業に対しても、デューデリジェンスの結果をもとに評価を行うことができます。

環境デューデリジェンスの調査項目

環境デューデリジェンスで調査・評価される項目は以下の通りです。

土壌汚染リスク

重金属や有機溶剤、農薬などの物質で土壌が汚染されているかどうかを調べます。

健康リスク

対象用地で働く人への健康リスクを総合的に評価します。

大気汚染リスク

有害な気体成分や微粒子による大気汚染がどの程度リスクとして存在するかを調査します。

水質汚染リスク

細菌・化学物質・有機物などがどの程度水質を汚染しているかを調べる項目です。

アスベスト・PCBリスク

アスベスト(石綿)やPCB(ポリ塩化ビフェニル)などの人工的な物質が存在しているか、どの程度のリスクがあるかを調べます。

騒音・振動リスク

公害の一種である騒音・振動がどの程度事業活動に影響するかを調査します。

廃棄物管理

当該の用地や不動産内に廃棄物が存在しているか、適切に管理や処理がされているかを調べます。産業廃棄物の処理状況や、危険物を扱う施設の管理状況などもチェックする場合があります。

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