ここでは、アフターM&Aとも呼ばれるPMIについての説明をしています。PMIとはなにか、なぜアフターM&Aが重要なのかについても解説しています。
PMIとは、Post Merger Integrationのことで、M&A後の経営統合プロセスのことをいいます。具体的には、新経営体制の構築・経営ビジョン実現のための計画策定・両者協業のための体制構築・業務オペレーション、ITシステム統合などがあり、こうしたPMIに積極的に取り組むことで、M&Aの相乗効果がさらに期待できるといわれています。
このように、M&Aが成立してからの計画のことをアフターM&Aといいます。M&Aは、成約して終了ではなく、成約してからがスタートともいわれます。M&Aが成功するかどうかは、アフターM&Aにかかっているといっても過言ではありません。
M&Aの成立後に留意しておくべきポイントとしては、以下のものが考えられます。
M&Aによって統合された企業は、それぞれの企業文化や戦略を持っています。それを無理に統合しようとすると、従業員に不満が生まれ、やがては企業全体のモチベーション低下にもつながっていきます。
M&Aによって統合したからといって、すべてを統合する必要はありません。もともと別々の組織であったものを、すべて統合させようとすると、混乱やひずみが生じ、業務に支障が出て、顧客や取引先に迷惑をかけてしまう恐れもあります。
統合直後は、システム障害など、経営上の混乱が起こりやすくなります。その混乱からミスが多発すると、企業の信用は低下し、顧客が離れたり、業績が悪化したりするケースも起こりえるので、どの部分から統合・統一していくのかを慎重に判断する必要があります。
M&A後は、外部にばかり目を向けてしまいがちですが、従業員に対するフォローも忘れずに。M&A後は従業員の環境が大きく変わることがあり、とくに譲渡側の従業員は不安を感じていることが多々あります。
従業員への対応は、顧客や取引先に比べて、後回しにされがちですが、従業員の不安や不満を放置してしまうと、モチベーションが下がり、従業員が離れてしまう可能性も低くはありません。職場のさらなる混乱を回避するためにも、従業員に対する具体的な対策は迅速に行うようにしましょう。
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